ここのところ業務多忙のため更新を休止しており,2カ月ぶりの投稿になります。ところで,世の中はオリンピックで連日熱戦が繰り広げられています。このオリンピックの盛り上りを外食業界にも呼び込みたいところですはあるものの,様々な規制は外食産業には厳しく相変わらずの逆風の中で我慢を強いられています。今回は,概観ウォッチのために2021年7月の紙面から外食チェーンに関する記事をピックアップしてみました。ここのところゴーストレストランやチキン業態に活路を見出すような記事が目立ちますが,果たしてその流れはアフターコロナも続いていくのか,今しばらく静観しておきたいと思います。
2021年7月の紙面から
「トリキバーガー」で起死回生を狙う鳥貴族(日経MJ:2021/07/09:1P)
鳥貴族は,チキンバーガーの新業態「トリキバーガー」1号店を,2021年8月に,東京・大井町に出店する。直営店とフランチャイズ店の割合は半々で1000店舗規模を目指す。鳥貴族は,数年前から成長が鈍化し更にコロナ禍で状況が悪化しているが,大倉忠司社長はこれで一気に失地回復を狙う意気込みだ。
ワタミは「から揚げの天才」で中国・上海に再進出(日経朝刊:2021/07/08:13P)
ワタミはコロナ禍による業績不振で,2020年4月に居酒屋「和民」を中国全土から撤退させたが,7月に上海で「から揚げの天才」第1号フランチャイズ店を開業する。現地の飲食大手企業の国際天食グループとマスターフランチャイズ契約を結び,「焼肉の和民」も併せて中国進出の足掛かりとする意向だ。
吉野家HD,協力金やコスト削減で3-5月は最終黒字に(日経MJ:2021/07/16:13P)
吉野家HDの2021年3-5月期は15億円の最終黒字(前年同期は40億円の赤字),営業損益は2億円の赤字だったが時短協力金などの営業外収益が25億円だった。売上高は,持ち帰りすしチェーン「京樽」のFood & Life Companiesへの売却により36億円の減収となり,前年同期比8%減の364億円だった。
キッチンテック,外食DXはコロナで加速(日経産業:2021/07/16:16P)
調理自動化に向けたキッチンテクノロジーへの投資が好調だ。コロナ禍での衛生面強化や人手不足解消のツールとして,またクラウドキッチンへの応用の期待からキッチンテックが注目されている。サラダや揚げ物の自動調理ロボットや調理プロセス全体を管理するソフトウェアなどが話題を呼んでいる。
伊藤ハム米久HD,生肉風の大豆ミート新商品を開発(日経MJ:2021/7/14:10P)
伊藤ハム米久HDは,通常の肉と同じように調理できる生肉風の大豆代替ミートの拡販に注力している。植物由来の代替ミートはハンバーガーチェーンでの採用が広がりつつあり,フィリピンの食品大手モンデ・日清も米欧市場への代替ミート開拓に乗り出すなど,世界的なムーブメントになってきている。
(無断掲載,転載を禁じます)